Column
2017-04-24(Mon)
マーケティングオートメーション(MA)ツールの運用に欠かせない注力ポイントのひとつがセグメントです。セグメントを適切に設定することで、その後の施策が計画的かつスピーディーに遂行できるようになります。そこで今回はMAツール導入と同時に設定しておきたい3つのセグメントについて説明します。
セグメント(segment)は区切りや区分という意味を持つ言葉で、マーケティングにおいては年齢・性別・職業など属性による見込み客=リードの区別を意味します。またリードをセグメントに分けることをセグメンテーション(segmentation)といいます。
MAツール導入後、定期的に実施したいのがメールマガジンの配信です。仮に3,000リードを保有していれば、3,000人に同時アプローチできるため、新規リード獲得、コンバージョン獲得に有効な手段といえます。
ただ、メールマガジンは回を重ねるほど、開封率、回帰率ともに減少傾向が見られることは珍しくありません。減少する理由はさまざまです。
タイトルに魅力がないから?
配信時間が悪いから?
コンテンツが充実していないから?
少しでも多くの人に開いてもらおう、読んでもらおうと思えば、まずは上記の課題をクリアしようと考えます。しかし改善後、多少の効果は見られても、根本的な解決には至りにくく、少なくともMAツールのポジティブに活用しているとはいえません。
その理由は「リードの区別=セグメント」ができていないからです。
仕事上の説明するとき、相手によって言い方を変えたりしないでしょうか。上司と部下、得意客と新規客などまったく同じ言い方では上手く伝わらないため、相手を見て適切な言葉を選びながら、理解と共感を求めていると思います。
また相手の好みに応じて話の入口やテーマを変えることもあるはずです。
メールマガジンは一斉配信できる利便性もあり、全員に同じメッセージを送ってしまいがちです。そして、受け取る方もそういうものだと思っているため、最初から期待値は低く、発信元がどこであろうと関心のないメッセージには見向きもしません。
この状況を踏まえた上で、セグメントごとに異なるメッセージを送るとしたらどうでしょう。
BtoCでよく見られるのは性別、年代、職業、趣向による区別です。もし「男性、30代、会社員、ゴルフ」という属性を持つターゲットに対し「週末ゴルファー必見!ラウンド直前でも上手くなれる一夜漬けレッスン」というタイトルのメールマガジンを送れば、メールを開き、サイトにアクセスしてくれる可能性は一段と高くなります。
ではBtoBではどうでしょう。
BtoBで設定したいセグメントは役職での区別です。最終的に契約するのは企業という組織ですが、コミュニケーションをとるのはそれぞれ立場の違う個人です。
社長、部課長、担当者では、響くメッセージが異なります。
たとえばあるソリューションシステムの導入を検討中の会社を想定した場合、各セグメントの思惑は下記のように考えられます。
同じ会社でも立場が違えば、課題も要望も変わってきます。そこを無視して同じメッセージを送っても、思うような反応が得られないのは当然です。
また、導入事例を見るときでも、それぞれで着眼点が異なります。
リードとの良質なコミュニケーションを継続するためには、各セグメントの思惑、着眼点にマッチするアプローチが大切です。
メールマガジンだけでなく、オウンドメディア、ダウンロード資料などリードの目に触れるものすべてにおいて、前述の3つのセグメントが効いてきます。
リードナーチャリングはリードの購買意欲を高める(=育成する)ことが目的ですが、誰になにを伝えるかによって育成スピードが大きく変わります。
契約までのリードタイムが長くなりがちなBtoBでは、検討の途中で他社に興味が移ったり、モチベーションが下がってしまうことも想定しなければなりません。
一枚岩ではなく、社長クラス、部課長クラス、担当者クラスの各セグメントでは購買意欲にも温度差があるため、それぞれのモチベーションに応じたナーチャリングが必要かつ有効な手段なのです。
いずれにしてもリードナーチャリングとセグメンテーションは切り離せない関係であり、セグメントなしに行うナーチャリングは意味を成さないと考えてもいいくらいです。
いかがでしたか?マーケティングでは売る前からリードのニーズに合わせた施策が功を奏します。ターゲットを決めないメールマガジンやリードナーチャリングはいずれつまずきます。MAツール導入と同時にセグメントを設定しましょう。
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