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2016-10-19(Wed)

Webマーケティング

競合に勝てる!2つのポジショニング戦略

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近年ではあらゆるサービスが市場にあふれ、競合も多く飽和状態になっています。

そのため、どんなサービスを売り出すにしてもニーズがあり競合が少ない場所、いわゆる「ホワイトスペース」を探すことが重要ですが、そのようなスペースを見つけることは非常に難しいのではないでしょうか。

そこで取り入れるべき戦略が、ポジショニング戦略です。

今回は、「創造型」と「競争型」という代表的な2つのポジショニング戦略についてご紹介します。

ポジショニング戦略とは

フランス語ではポジショニング戦略を「穴を探せ」というひとことで表します。まさに、ホワイトスペースを探すことがポジショニング戦略の目的なのです。

主にポジショニング戦略では縦軸と横軸の2つの軸から成る「ポジショニングマップ」を用意します。たとえば、縦軸が価格(高い・安い)、横軸が機能(実用性・デザイン性)などです。

その中で、競合商品の場所を決めていき、空いているホワイトスペースを探していきます。

しかし、だれでも見つけられるようなホワイトスペースにはニーズがありません。そういったスペースはすでに競合が潜んでいるか、失敗しているかのどちらかです。

有効なホワイトスペースを見つめるためには、自社サービスにとって有利になる軸を見つけることが欠かせないのです。

「創造型」とは新しい軸を作ること

ポジショニング戦略は大きく2つに分けられます。
ひとつめは「創造型」です。

「創造型」とは

「創造型」は、従来とは違う評価軸を作ることで、自動的にホワイトスペースを作り出すことができるポジショニング戦略です。

「創造型」の例として、今までは価格と美味しさで勝負していた天然水市場に「エコ」という新しい価値を作った『いろはす』などがあります。つまり、今まで価格や美味しさで選んでいた消費者に対して「エコで選んだほうがいいですよ」という新しい選び方を提案したのです。

「創造型」の特徴

「創造型」のポジショニング戦略を立てるうえで欠かせないことは、自社サービスの優位性を十分に生かすことができる軸を発見することです。もちろん、その新しい軸には消費者が魅力を感じるだけの価値がなくてはなりません。

また、「創造型」はヒットすれば話題性もあり大きな収益につながりますが、新しい軸にニーズがなければ鳴かず飛ばずの散々な結果になります。そういった点でハイリスク・ハイリターンのポジショニング戦略だと言えるでしょう。

新しい軸を考案する際には、消費者の潜在的なニーズをつかめるよう入念なリサーチが必要です。

「創造型」の例

ダイソン…従来の掃除機は、その機能や価格に着目されていましたが、ダイソンは「デザイン性」という新しい軸を作り出しました。家電でありながら、置いておくとおしゃれになるというインテリアの要素を持たせたのです。ここには「掃除機だっておしゃれにしたい」という潜在的ニーズがありました。

美魔女…これはサービスではありませんが、女性の中に新しい価値と軸を作った言葉です。今まで中年女性には「熟女」「おばさん」といった呼称しかありませんでしたが、「美魔女」という新しい言葉を作ることによって、中年女性にも「若々しさ」「美しさ」という軸が生まれました。また、これは女性の「いくつになっても若々しく美しくいたい」という潜在的ニーズを捉えており、この言葉から美容業界にも大きな需要が生まれました。

競争型とは同じ軸で戦うこと

もうひとつのポジショニング戦略は「競争型」です。

「競争型」とは

競合と同じ軸の中で争いますが、その中でも競合とは異なる訴求方法を用いることで顧客獲得を目指します。

たとえば「価格」という軸で争うのであれば、「競合より安い」あるいは「こういう方法で価格を抑えているので、同価格でも競合より質がいい」などのアプローチが考えられます。何らかの方法で、競合より優れている理由を提示していくのです。

「競争型」の特徴

切り口こそ違うものの、同じ軸の中で戦っているので、自然と競争は厳しくなっていきます。

しかし一方で、王道の軸でもあるため必ずニーズはあり、大きく外す可能性も低いのがメリットです。大きなヒットを出すことは難しいですが、堅実なポジショニング戦略だと言えるでしょう。

「競争型」の例

シャンプー…髪がつやつやになる、地肌にやさしい、香りが良いなどの訴求をしているものが多く、これらのシャンプーは同じ評価軸の中で争っています。

参考書…わかりやすい、例題がある、カラーシートが付いているなどの訴求に終始しているものはほかの多くの参考書とあまり違いがなく、大きなヒットを出すのは難しいでしょう。

まとめ

「創造型」にしても「競争型」にしても、ポジショニング戦略は「競合に勝る違い」を作り出す点で共通しています。どちらを選ぶかは、市場リサーチと自社サービスの優位性を照らし合わせて慎重に決めていくのがいいでしょう。

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