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2017-03-28(Tue)
データは多過ぎると扱いにくさが出てきます。営業部門が本当に必要としているのは今すぐセールス活動に使えるデータだけです。そこで今回は膨大なデータの中から購買意欲の高いリードを絞り込むプロセス、リードクオリフィケーションについて解説します。
あなたの携帯やスマートフォンには、友人や知人、仕事関係などたくさんの連絡先が登録されていると思います。
そこから誰かを探して飲み会に誘おうとした場合、一個人であれば簡単に検索できますが、何人かをピックアップしようとすると案外時間がかかってしまいます。予め飲み会グループとして整理されていなければ、相手の趣向、自分との関係性といったことまで気にする必要があり、一筋縄では行きません。
といったところで、マーケティングの話に戻しましょう。メールアドレスなど一般的な個人情報だけでは誰がどれだけ自社製品に関心があるのかわかりません。見込み客のデータが10件、100件、1000件と増えるごとに不明度が増し、ターゲットが絞れず、マーケティング本来の目的であるセールス活動に結びつけるのが困難になります。
そうならないように行うのが見込み客の絞り込みで、リードクオリフィケーション(Lead Qualification)といいます。
【1】リードジェネレーション(データの収集)
【2】データマネジメント(データの整理)
【3】リードナーチャリング(見込み客の育成)
【4】リードクオリフィケーション(見込み客の絞り込み)
マーケティングの一連の流れにおいては最終プロセスという位置づけです。
絞り込まれた購買意欲の高いリード(ホットリード)のリストがあれば、営業担当者もアポ取りや商談を仕掛けるなど効率よくセールス活動を行うことができます。
<参考記事>
2分でわかるマーケティング用語解説「リードナーチャリング」とは?
2分でわかるマーケティング用語解説「ホットリード」とは?
リードクオリフィケーションの意味が明らかになったところで、どのように見込み客を絞り込んでいくかについて説明します。
絞り込みにするにあたり、今すぐにでも知りたいのは相手がどう思っているか、そしてどういう状況にあるかです。
直接会って顔色をうかがったり、電話で本音を聞き出せればいいのですが、よほど密な関係でない限り現実的なやり方とはいえません。
そこで利用したいのが、相手の属性と行動履歴(WEBトラッキング)です。
ここでいう属性とは会社名と役職のことで、通常名刺の表に書かれているものです。どういう企業に勤めていて、どういう立場にあり、どのような権限を有しているかがわかります。
行動履歴はメールを開いたり、サイトにアクセスしたり、資料をダウンロードしたりというインターネット上の動きを意味しています。
属性と行動履歴に予め設定したポイントを加点し、一定期間における合計点数を算出、見込み客に優先順位をつけることをスコアリングといいます。客観的かつ数値的にデータを絞り込めるため、リードクオリフィケーションには欠かせない手法です。
<参考記事>
2分でわかるマーケティング用語解説「スコアリング」とは?
より精度の高いデータとして絞り込むためには、見込み客に行動を促す施策が求められます。
ただ単純に製品案内のメールを送るだけではそのほとんどが迷惑メール扱いとなり、開封されないままゴミ箱行きとなってしまいます。
そこでメールは開封率が計測できるHTML形式にして、興味を抱かせるタイトルをつけ、わかりやすい図版や画像を本文に盛り込みます。資料ダウンロードを促したり、アンケートページに誘導したり、イベント参加を呼びかけるなどリードの次の一歩につながるような仕掛けが欠かせません。
いい回答を引き出すためにいい質問が必要であるのと同じく、いい施策があってはじめていい反応が得られます。
マーケティングオートメーションにおいて、メールは情報発信だけでなく行動履歴をチェックするためのツールにもなっています。
いかがでしたか?マーケティングの良し悪しはリードクオリフィケーションで決まるといっても過言ではありません。PDCA(計画、実行、評価、改善)を回しながら絞り込みの最適化を図り、効率よくホットリードを選別するリードクオリフィケーションを目指しましょう。
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