Column
2017-04-18(Tue)
セミナーをマーケティング活動の大きな柱にしている企業は多いことでしょう。自社セミナー、合同セミナーなど、多くのセミナーを開催していると、陥りがちなのが、ルーティン化によるマンネリセミナー。事務的に今まで効果のあったフォーマットで淡々とこなすようなイベントになっていませんか?
今回はそんなセミナーに慣れてしまった方、これからセミナーを開催したい方、両方に読んでいただきたいコラムです。
初めての場合はもちろん、何回も開催している場合は初心を忘れてしまいがちですので、そもそもの出発点に戻って、「セミナーを開催する目的」をまず明確にします。BtoBのビジネス系セミナーでは以下のような目的が多く見られます。
すべてを狙おうとすると、会社紹介のようになってしまい、ぼんやりしたものになってしまいがちです。現在の自社の課題や今後の方向性を見ながら、メインの目的を絞っていきます。
そして、目的が決まったら、それに沿ってターゲットが決まります。
ただ、たとえば新規見込み客とひとことで言っても漠然としているので、下記のようなフィルターでもう少し絞ります。
セミナーがマンネリ化している場合などは、より明確にイメージするために、詳しいビジネス・ペルソナを設定してみてもいいでしょう。
ペルソナ設定とは、ターゲットとする理想の顧客像を、架空の人物としてつくりあげることで、一般的にはBtoCのマーケティングや、メディア創設時によく行われます。二子玉川に住むAさん28歳は、セオリーやZARAのファッションに身を包み、休日は夫と愛犬と一緒に川沿いのカフェで……といった具合です。そこから顧客が考えていることを想像しやすくなり、関わる人間が同じ方向を向きやすいという効果があります。
しかし、BtoBのマーケティングでは、消費者行動を追っていても応用しにくいので、ビジネスパーソンとしての側面を従事したペルソナを設定するわけです。会社の場所、業種、規模、役職、服装、仕事上の悩み、夢などを考えて、ペルソナに肉付けしていきます。
そうすることで、理想の顧客が考えていること、悩んでいること、自社のセミナーについてどういう感想を持つかなどが想像しやすくなります。
目的とターゲットが決まったら、セミナーのシナリオを作成します。市場背景、課題、解決策、ソリューション紹介、といった流れでセミナーの時間に行う内容を組んでいく工程です。
その際、企業目線で自社に都合のいいシナリオにせず、顧客目線で「ターゲット層ならではの悩みを抽出し、その背景を分析し、解決策を提示していく」ためのセミナーになるよう内容を練っていきます。
ペルソナを設定していれば、この時にペルソナがどういう感想を持つか、興味をもってくれるか、などを想像しやすいと言えます。
講義形式が続くと、眠気を誘ってしまうので、実際に使用感などを体験できるような時間を含めるのも大切です。参加者には、実際にこの製品・サービスを利用した際の運用イメージを持ってもらうことができます。どういうスキルが必要なのか、自社で対応できるかなど、一歩先の検討を促すことになります。顧客を主役にでき、セミナーに主体的に関わっていただけるというメリットもあります。
ほかには、商談コーナーなどを設け、顧客の話をじっくり聞く機会を設定することも忘れずに。こちらも主役はお客様なので、製品やサービスの紹介は少なめにして、じっくりとお客様の悩みを聞く時間にするといいでしょう。
セミナーのシナリオができたら、今度はより具体的にセミナーを形にしていきます。
まずは、セミナータイトルから。タイトルは集客数を左右する大切なコピーです。
注意したいのは、セミナーの内容をダイジェストで説明しようとしないこと。漠然としすぎてセミナーを探す人の注意を惹かない可能性があります。提示したいのは、ターゲット層のメリットです。参加者にメリットをはっきり提示するほうが集客が期待できます。参加者は、わざわざイベントに足を運ぶからには、どういう得があるのかを真っ先に考えますので。
メリットとして、以下のようなものが考えられます。
いいタイトルを思いついたら、内容をタイトルに合わせてもいいぐらいです。
開催日程もセミナーを成功に導くための重要な要素です。
BtoBの場合の開催日程の考え方や注意点をいくつか紹介します。
セミナーの開催場所は、参加者数の予想などによって、社内の会議室等か、決まった会場で開催することが多いかと思います。
しかし、イベントは鮮度が集客を左右することも多いので、同じ会場で何回も開催していると、集客数が落ちてくるものです。
といった開催場所の決め方も考えられます。新しい会場で開催すれば、新しい顧客に来場してもらえる可能性が高まります。
最後に提案です。
有名人を呼ぶとイベントの集客数は上がります。しかし、外部の有名人は費用が高かったり、控え室やその他設備を要求されたりで、お金も労力も必要とします。
そこで、社内に講演の有名人を育てるのはいかがでしょうか。スタッフのうち、講師適性がある方に、セミナーや見本市があるたびに講演してもらうのです。講演の後は相談員やアドバイザーということで、ブースで顧客対応してもらいます。ブースにはその方の写真を載せたポスターやチラシを用意します。セミナー募集サイトや自社サイトの告知にもその方を登場させます。
そうやって続けているうちに、だんだんその方が講師として浸透してくるのではないでしょうか? そうすれば、追加コストのかからない有名講師を手に入れたことになります。別にテレビなどのメディアで有名にならなくても、業界内で有名になることは充分に可能です。
それによって得られる集客や提携案件は、意外に多いものです。ぜひお試しください。
いかがだったでしょうか。
Webマーケティングがこれだけ広まっても、やはり見込み客と顔を合わせてコミュニケーションできるセミナーは盛んに開催されています。たくさんの中でどう光るのか、このコラムを参考に企画してみてください。
ビーダッシュでは、セミナーの企画・集客も行っております。会場を彩るパネルなどの制作も行っておりますので、ぜひご相談ください。
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