Column
2017-08-10(Thu)
商品の魅力をたった一言で跳ね上げる「コピー」は常にオーダーメイド。
量で言えばたった数文字の言葉でしかありませんが、広告界にはその1行だけで100万円の価値を生み出しているトップコピーライターがいます。
こうした一流のコピーライターは、どのように企画を考え、アイデアを練り、言葉を生み出しているのでしょうか。BtoBのサービス開発にも生きるヒントがたくさんありますので、今回はその原理を解き明かします。
アイデアを考える時、まっさきにやりがちなのがGoogle検索。ビジネスに限らず、最近は知りたいことがあるとすぐにGoogle検索をする傾向がありますが、これは非常にリスキーな手段。なぜならば「差別化」ができなくなるからです。
だれもが検索するようになっているからこそ、検索して上位表示される情報はたくさんの人が目にしている情報ばかり。その情報をもとにアイデアを練っても、他と変わらない凡庸なアイデアしか生まれません。
それでは一流コピーライターはどうするのかというと、最初から検索するのではなく、まずは自分の頭で考える。そして、本屋に行って資料を集めるのが鉄板です。インパクトがあり斬新なアイデアを生み出すには、人と同じツールにばかり頼ってはいけません。
全く検索サイトを活用しないのは難しいので「〇日だけは検索をしない」というように、一定の期間を設けるのがおすすめです。
アイデアは取って出しのものばかりでなく、しばらく寝かせて熟成させたものも用意しましょう。寝かせておく間に集まってきた他の情報に目を向けていると、ふとした瞬間に新しい発想が訪れ、アイデアがブラッシュアップされます。
寝かせておく間に得る情報はアイデアに直接結びつくようなものではなく、雑多な情報を興味が赴くままに摂取するのがおすすめ。本を読んだり、映画を観たりとさまざまな情報を取り入れます。アイデアは遠いものを結び付けた時に輝くもの。意外なものが化学反応を起こして「これは」というとっておきのアイデアに進化するのです。
目安としては2日間寝かせておくのが理想ですが、時間がない場合は30分だけでも寝かせるといいでしょう。寝かせている間にインプットした情報が組み合わさり、「この商品にはこんな魅力がある」「こういう切り口なら新しい価値を提案できる」といった新しい発想が生まれます。
商品やサービス知識が深くなりすぎると、顧客目線で商品を見れなくなります。もちろん、ロイヤルユーザー向けの広告であれば商品に詳しくなる必要がありますが、新規ユーザー獲得のためのキャンペーン施策であればターゲットと同じ目線で見れるよう「知りすぎない」姿勢が欠かせません。一流のコピーライターは「適度に知っていて、適度に知らない」状態になれます。その絶妙なバランスを意識しながらコピーを考えるのです。
商品の説明を受けるオリエンテーションでも、知りすぎないように注意します。一流コピーライターは受け取ったオリエン資料にはざっと目を通す程度で、クライアントの狙い以外はあえて熟読しないとのこと。なぜなら、実際のユーザーはその知識を持っていないから。過剰な知識を持つと、ユーザーの目線とずれてしまいます。
「適度に知らない」状態が理想とは言っても、全く商品知識がない場合や自分が手に取ったことのない商品を担当する場合は基礎知識が必要です。競合商品やターゲットの分析をする最低限の知識は収集しましょう。
知りすぎないからこそわかる課題もあります。灯台下暗しと言うように、入りこみすぎると近視眼的になり課題が見えなくなってしまうこともあるのです。
一流コピーライターは商品課題のパターンがある程度頭に入っていることもあり、オリエンテーションを聞きながらその場で考えたコピー数本の中からメインコピーが決まることもあります。それは知識を得すぎていない段階で商品の課題を客観的に想定し、その課題を解決できるコピーを考えたから。商品知識を深めずして最良のコピーを生み出せる可能性もあるということです。
クライアントも気づいていない根本的な課題を見つけらえるよう、俯瞰しながら商品とターゲットの関係性を見ていくことが重要でしょう。
これはコピーライターの企画術ですが、提案・企画の仕事ならだれしもが活用できる方法ばかりです。
ビーダッシュでもこうしたテクニックを活かして提案・制作をしています。まずは相談・見積もりだけでもOK!お困りの方はお気軽にご連絡ください。
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