Column
2017-12-01(Fri)
「遊べる本屋」として書籍や雑貨、CD・DVD類を販売するヴィレッジヴァンガード。個性的な店内のあちこちに並ぶ黄色いPOPはどれもエッジが効いていて、伝説的なヒットエピソードも多数誕生しています。顧客を衝動買いさせるPOP作りに定評のある下北沢店独自の発想法をご紹介します。
POPを「自分の代わりにお客さまに話しかける存在」として活用しているヴィレッジヴァンガード。顧客に積極的に話しかける店舗ではないため、POPがスタッフの代わりに接客しているそうです。
POPを書く時は、その商品に興味を持ちそうな人を想像して、その人に直接話しかけるように書くのがコツとのこと。ありがちなのが、ひねろうとしすぎて意図が伝わらないケース。考えすぎず、直感的にその商品を見た瞬間に思ったことを書いた方が伝わります。
反響を出しやすいのは、思わずつっこみたくなるような個性的な商品。特に下北沢店のメイン客層は大学生や20代の社会人で、景品やプレゼントに合うおもしろい商品が売れる傾向があります。変わった商品だとPOPの切り口次第で「おもしろい!」と思わせ、驚きと共感を生み出せます。そうすると衝動買いにつなげられるのです。
尖った商品をただ置いておくだけでは売れません。ヴィレッジヴァンガードでは、とんでもなくまずいジュースを仕入れてしまった時、POPに「まずい!罰ゲーム用」と書いて店頭に並べたら飛ぶように売れたという伝説があります。「まずいから売れない」と考えるのではなく「このまずい商品はどうやったら売れるか」と考えられれば、商品の短所が長所に変えられるのです。
POPの力で下北沢店でだけヒットしている商品もあります。たとえば、『かずのえほん』と『いろのえほん』という子どもの教育用の絵本。見た瞬間に「見た目がかわいいから女性受けしそうだな」と思ったものの、それだけではセールスポイントに欠けるため、なにか打ち出せるポイントはないかと調べた結果、北欧の人気ファッションブランド「マリメッコ」のデザイナーの方が描いた本だとわかりました。
しかし、表紙にはその説明がなく「マリメッコのデザイナーの方が描いた本だと伝えたら買いたくなる人が増えるだろう」と思って「マリメッコのデザイナーが手がける超かわいい絵本」とPOPに書いたそうです。特に「マリメッコのデザイナー」という部分を大きく色付きで書いて目立たせたところ、おしゃれに敏感な方からの食いつきが良く、売れ行きは上々とのこと。
他にも、アイフォンが出たばかりの時期、アイフォンケースのPOPに「アイフォン修理代 6万円」とだけ書いて貼り出したら、途端に売れたそうです。「アイフォンケースを買うか買わないか」という視点から「修理代6万円のアイフォンを守るか守らないか」という視点に切り替えさせた脅迫系POPです。同時に「修理代6万円」と書くことでケース代の2000円が安く見えるという数字のマジックもありました。
顧客に直接接客する機会がない場合、POPなど販促ツールや広告を使って商品の魅力を伝える必要があります。そこでは、どれだけ顧客の心を掴めるかが重要。ビーダッシュではこうした顧客のツボをおさえた広告のご提案も行っています。新規顧客開拓を検討している方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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